VISTA

2004年から中国などの新興国「BRICs」への投資がブームとなった。ところが07年現在、中国経済はバブルの様相を呈し、インドもPER(株価収益率)から見ると割安感はすでにない。個人が投資をしても、かつてのような2〜3倍のキャピタルゲインは期待できないだろう。

そこで、BRICsに続く新興国として注目されているのが、ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチンの新興五カ国、いわゆる「VISTA」だ。いずれもファンダメンタルズは良好だが、これまで注目されていなかったことから株は割安に放置、かつてのBRICsと同様、大きな利幅を狙える。


なかでもベトナムは、かつての中国株に勝るとも劣らぬ人気で、国内旅行代理店が口座開設ツアーを開催するほど。去年から日本人投資家の熱い注目を浴びている。市場規模は二兆円で上場数は約二〇〇社と小さいが、その成長余地が大きく、投資家の期待は大きい。

ベトナム経済が好調なのは、中国の高成長の恩恵を受けたからだ。中国の人件費が上昇し、外国企業はさらに賃金が安く、質の高い労働力のある国として、ベトナムに目をつけた。ベトナムは杜会主義だが、ドイモイ政策下にあり、市場原理の導入に積極的で政治は安定、国民の政治に対する信頼感も高い。中産階級が台頭し内需も拡大。為替も安定しているのが特徴だ。現在、国内証券会社でベトナム株の取り扱いはないが、現地に行って口座を開設すれば、国内からでもインターネット等で投資はできる。

ただし、ベトナムをはじめVISTA諸国はカントリーリスクが高いのも事実。一国に高いポートフォリオを割くのは危険なので、すべての国に分散投資をしたい。最近だと大和証券の「JPM・VISTA5ファンド」など、一度ですべての国に投資できるファンドも登場している。それぞれの国に精通したファンドマネジャーが運用しているので、個人が個別銘柄に投資するより、はるかにリスクは低い。もちろんVISTAのみにこだわるのではなく、これに加えてBRICsやゴールドマン・サックスが提唱する「ネクスト11」といった新興国と併せて投資してもいいだろう。

また、株式だけでなく、例えば南アフリカランドとトルコリラは、値動きは激しいものの高金利通貨として有名。株よりもFXに向いている。VISTA向けの金融商品は増えているので、いろんな形でトライしたい。

ただし投資をするなら、総投資額の一割程度にとどめたい、株ではなく債券に投資をするとしても2割までだ。カントリーリスクを考慮すると、これくらいが妥当である。現在は上昇トレンドにあるからリスクを忘れがちだが、上がるときも下がるときもジェットコースター並み。それが新興国投資なのだ。


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