ブル・ベア型ファンド
2002年にかけての株価下落局面では、投資信託上位ランキングをベア型ファンドが占有しました。しかし、投資信託の中で最もハイリスク・ハイリターンの商品であることに変わりません。先物取引を積極的に使って、市場の値動きを大きく上回る(2倍が中心)収益を目指すものです。
相場の強気.弱気を表現する言葉に「ブル」(雄牛)と「ベア」(熊)があります。これにならい、相場上昇時に利益が出るタイプを「ブル型」、相場下落時に利益が得られるタイプを「ベア型」と呼びます。予想通りなら大きな収益が狙える半面、相場が予想と逆の動きをした時の損失も大きく、確実に運用したい資金には向きません。
しくみ
▽種類
連動する対象によって、「株式」「債券」「為替」「外国株」に分かれ、それぞれに「ブル型」「ベア型」があります。ブル・ベア2つのタイプを同時に設定していたり、相場動向によって複数のタイプに乗り換えることができたりするものもあります。
▽運用
日経平均株価に連動するブル型の場合、相場上昇局面で日経225先物を買い建て(購入)、現物指数である日経平均の上昇を上回る運用益を狙います。逆にベア型は、相場下落局面で先物を売り建てる(売却する)ことで利益を得るしくみです。
メリット
予想通りに相場が動けば、連動対象の指数の上昇幅を上回る利益が得られます。
デメリット
相場が予想と逆に動いた場合は、高い収益を目指すものほど損失も大きくなります。目論見書にある「○倍の収益」などの文言は目標に過ぎず、約束された数字ではありません。
注意
ブル・ベア型の損益は投資家の相場観に基づく判断に左右されます。リスクが大きいだけに、損失を許容できる資金の範囲で、自らの責任で投資することが大切です。また、長期投資には向きません。単にリスクが大きいというだけでなく、上昇と下落を繰り返すことによって当初の水準を回復しにくくなるからです。
仮に、日経平均10000円で2倍のブル型ファンドを設定したとします。基準価格は10000円です。翌日日経平均が3%上昇すれば、基準価格は6%上昇し、10600円となります。その翌日日経平均が500円下がって9800円になると、下落率は500/103300×100=4.85%。基準価格は 4.85×2=9.7%下落しますから、およそ9572円。さらに翌日日経平均が10000円に戻ったら、上昇率は200/9800×100= 2.04%。
ところが基準価格は9572円から4.08%上昇して、およそ9962円と、日経平均と同じ10000円までは戻りません。上昇時、下落時ともに投資対象の変動率の2倍しか動かないため、このような下方のズレ(乖離)が起きます。長期で保有して上下を繰り返すほど”乖離〃は大きくなりますから、短期勝負と割り切った投機性の高い商品と考えておくべきです。
◎先物取引でハイリスク型
◎投資家の相場観が重要
◎長期の資産運用には向かない
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